【元ディーラー勤務直伝】嫌われずに新車の値引きを最大化する交渉術のすべて(note有料記事を無料公開)

目次

はじめに:なぜカーオーディオ専門店が値引き交渉術を公開するのか

はじめまして。
湯けむりガレージを運営しております眞鍋雄次と申します。

現在はカーサウンドカスタマイズの専門店として、お客様のカーライフをより豊かにするためのお手伝いをしています。

実はこの記事、今から6年前に私がnoteで有料販売し、多くの方にご購入いただいた「新車値引き交渉ノウハウ」なのです。

この度、本記事を全文公開するものとしました。

「なぜオーディオ屋さんが値引きの話を?」と不思議に思われるかもしれません。

新車購入も、愛車の売却も、人生の中で何度もあるイベントではありません。だからこそ、後悔のない選択をしてほしい。そして、営業スタッフとも良好な関係を築きながら、気持ちよくカーライフをスタートしてほしい。

そんな想いで、この情報を公開しています。

ほかにも、自動車業界のリアルな裏側がわかるヒントが十分にあります。正直に言って、ここまで具体的な値引きノウハウを公開している記事は他にないと自負しています。

ぜひ続きをご覧いただき、あなたの新車購入を成功させてください。

※ この記事の内容は、元ディーラースタッフとしての経験に基づくものです。実際の商談においては、時期や状況により結果が異なる場合があります。

noteからお越しいただいた皆様へ

この度は、湯けむりガレージの公式サイトにお越しいただき、ありがとうございます。

noteでお読みいただいた第1項〜第4項の内容は、このページにも掲載していますが、すでにご覧になっている場合は下記のリンクから続きの内容(第5項以降)へ直接お進みいただけます。

📖 第5項から続きを読む

※ 初めてこのページをご覧になる方は、このまま下にスクロールして第1項からお読みください。

この記事で得られる値引きノウハウとは

いきなり結論をお伝えします。この記事で得られる値引きノウハウは、

  • 「値引き値引き」というしつこい商談ではなく、
  • 粘りに粘るしんどい交渉術でもなく、
  • 営業スタッフに嫌われることなく、

最高の値引額を引き出し、営業スタッフも、あなたもお互い気持ちよく商談を終えることができ、その後も営業スタッフに良い顧客として『ひいき』してもらえるためのノウハウです。

13年間ディーラーに勤めたスタッフと同じ経験や交渉術が、この記事で手に入ります。

ただし、このノウハウを実践すれば、誰でも、必ずできるという意味ではありません。確実に効果がある方法というのは実在しません。

しかし、この情報は私が自信と責任を持ってお伝えできる、本当に現場の経験を持って知りえた情報です。そのあたりで検索して出てくるような使いまわしの交渉術ではありません。

簡単な自己紹介

では、なぜこんなにも自信があるのか?どんな現場を経験してきたのか?今からお伝えさせてください。

私は、あるメーカー直営の自動車ディーラーに13年間務めていました。

その間に、自動車整備士を8年間経験した後、職種変更し、自動車登録業務と、自動車保険業務、経理業務を3年ほど兼任し、最終営業職を2年経験して独立しています。

分かりにくいと思いますので、簡単にお伝えすると、私一人でメーカー直営のディーラー全ての業務がこなせます。

業界の中でもこのような経歴のスタッフは珍しく、ほとんどの場合自動車整備士で入社すると、数年後には営業スタッフを経験する程度です。その後、店長に就任とかはありますけどね。

しかし私は、幸運にも自動車業界のほとんどの職種を経験させていただいたおかげで、自動車の原価がいくらなのかも知っています。また、店舗内の業務的な内容であればほぼ全てを知り得ています。店長よりも。

少し自慢しているように聞こえてしまうかもしれませんね。でも、わざわざ言わせてもらっているのには理由があるんです。

というのも、自動車業界ではほとんどの人が自分の担当以外の仕事内容は知らないので、自動車会社に勤めているからと言って、お客様以上に詳しいことって実はそんなに多くないです。詳しくなることと言えば具体的な事務作業の中身に詳しくなることくらいです。

ということで、

  • 車の原価は実は限られた人しか知らない。
  • 眞鍋はその限られた人の一人だった。(あくまで過去形です。)

この2点を、まずご理解いただけると嬉しいです。

ですが、いきなりこんなことをお伝えするのは心苦しいのですが、『日産ノートの原価はいくらです。』という原価情報はお伝えしません。というか、しても意味がないんですよね。

なぜかと言いますと、原価が分かったところで、その原価に近いところまで値引きしてもらうノウハウがなければ、原価情報なんて参考程度にしかならないんです。

もしかして、『この車の原価は〜円だから、〜円まで値引きできるだろ!』って言っちゃうつもりですか?それはやめておきましょう(笑)。できたとしても、悪い結果しか待ってないですよ。

ということで、

原価情報ではなく、値引きのノウハウの方が重要だ。ということも分かっていただけましたか?

「原価情報」ではなく「値引額」の話

大前提として、会社はあなたに対してできる限り少ない値引額で購入していただくことを求めてきます。これは理解できると思います。

そしてそれが営業スタッフのスキルなんだという風潮もあります。これは会社として当然のことですよね。会社は利益を追求していくものですから。

なので、みなさんにお伝えしたい内容というのは、

できる限り少ない値引き額で購入してもらおうとしている営業に対して、どのように働きかければ最高の値引き額を引き出せるのか。そのノウハウをお伝えしますということです。

ところで、みなさんの周りには、新車を買おうという話をすると、どこから聞きつけたのか分かりませんが、急にしゃしゃり出てくる人いませんか?

『え!!そんな車買おうとしてるん!?こっちの方がええって!!』

とか、

『え!あんなところで車を買うつもりなの?じゃなくてもっといいところ紹介してあげるからそっちで買いなよ!』

など。

正直、

『ほっといてくれ!』

って感じじゃないですか?

でも、その方の話を無視して購入すれば、それはそれで角が立つし…。かといって誰にも相談せずに進めて『あの時相談すればよかった!』なんて後悔はしたくないですよね。その気持ちよくわかります。

ですが、相談すれば相談したで、自分の車なのに相談相手に車種や商談を進められてしまうこともあるわけで、その意見を無視すれば当然角が立つ…。の堂々巡り。

知りたいのは、どの車にしたらいいのかということじゃなくて、自分の欲しい車の値引き額がどれくらいなのかということじゃないですか。結局。

損はしたくない。でも、自分が一番値引きしてもらった顧客だという確信は欲しい。

そんな時に私の出番なわけです(笑)。

この記事をご覧になり実践すれば、誰に相談するわけでもなく最高の値引き額を引き出せる可能性が生まれます。

自分の車を購入するのに職場の付き合いを考えなければいけないとか大変ですよね。自分の車なんだから好きな車を買いたいですよね。

さらに言えば、みなさん「値引き」というとお金の話だから、自らそういう話をするのは汚い。と思われていたりしませんか?

それって、営業スタッフに対して印象良く見せようとするあまり、金額のことをはっきり伝えられずに、結局ムダに高いお金を払ってしまって損していることにお気づきだと思います。もったいないですよね。

でも、ご安心ください。このノウハウを実践すれば、そこまでお金の話をすることなく、スマートに最高の値引き額を引き出せる可能性があります。

つまり、こちらからわざわざ「値引きしてくれ。」って言わなくても、営業スタッフに「お願いですからこの値段で買ってもらえませんか?」って言ってもらうようにすればいいんです。

いいでしょ?こういう交渉って。

ということで、今回はそんな私の13年間の全てが詰まっているといっても過言ではない最高の値引額を引き出す方法を、実際の会話例も交えて具体的にお伝えします。

ちなみに、ここで言う値引額というのは下取り車なしの純粋な値引き額になります。

広告でよくある数十万もの値引きに成功した!という値引額は、下取車の額も含めた値引額で、本当の値引額ではありません。騙されないようにしてください。

ちなみに、下取り車がある場合の方が本体の値引きを増やせます。というのもウソです。

車両本体価格の値引額は下取り車の有る無しで変わることはないです。

ちなみにそれで本当に値引き額が変わる場合、コンプライアンス違反です。

それでは、13年間の集大成をご覧ください。

また、電気自動車については私が在籍した会社で値引額を知り得ることはできませんでしたので、電気自動車やPHEVの具体的値引額が知りたい方にとってこの記事は参考にならないかもしれません。

ガソリン車とハイブリッド車については心配ありません。このノウハウで大丈夫です。また、新車の値引きなので、ディーラー購入の場合に限定されます。ご注意を。

最後に、このノウハウの中にはイメージをつかんでいただきやすいように、実在する名前や数字を使っていますが、あくまでイメージとお考えください。

1. 最高の値引額を引き出しやすい月は3月だけではありません

まず、自動車業界は決算時期の3月が一番お得に買えると思っちゃいますよね?

実際、ディーラーでは決算セールの『のぼり』がかかり、営業スタッフも『決算なので安くできます。』といったセールストークを展開してきます。

しかし、この『決算なので安い。』という常識は、実は半分正解で半分間違っています。

実際みなさんの中にも、買い替え理由の一つに決算だから安いと思い、自動車の購入を決断される方は多いんじゃないでしょうか?

厳しい言い方になりますが、ごめんなさい。

「決算だから安い」という理由で購入している方は、実際に安いかどうかではなく、なんとなく決算だから安い。と勘違いして自動車を購入してしまっています。

いや、これホントなんですよ!

つまり、実際にはそんなに値引きされていない場合があります。

非常にもったいないですよね。営業スタッフの思うツボです。損してますよ。

でも、決算だから安いと勘違いして数百万円する自動車を買ってしまう。そんな方がいつもより多いのが決算時期だったりもします。

逆に言えば、お客様には決算だからと言っておけば納得してくださるので、実際そんなに値引きしていなくても買ってくださるんです。

気を悪くされましたよね。ごめんなさい。でも、これが現実なんです。

ですので、今からしっかりとこの記事でノウハウを身につけていってください!

まず、ここでお伝えしたかったのは、

  • 決算だからと言って営業スタッフが勝手にいつもより多く値引きしてくれるわけではない。ということと、
  • 今からお伝えするノウハウを実践すれば、タイミングは大事ですが、決算時期に限らず最高の値引額を出せる可能性はある

という2点です。

ちなみにノウハウと言ってもそこまで難しいことではないので安心してください。極端なことを言えば、今まで商談で使っていた言葉を換えるだけでいい場合もあります。

冒頭でもお伝えしましたが、この記事で得られる値引きノウハウは、

  • 単なる値引き値引きっていう商談じゃなく、
  • 粘りに粘るしんどい交渉術でもなく、
  • 営業スタッフに嫌われることなく、

簡単に最高の値引額を引き出し、営業スタッフも、みなさんもお互い気持ちよく商談を終えることができ、その後も営業スタッフに良い顧客として『ひいき』してもらえるノウハウです。

ではまず、やってはいけない値引き交渉から順にお伝えしていきます。

2. 他のメーカーの金額を引き合いに出すのはアウトです

具体的に言いますね。まず、やりがちなのは、トヨタのノアは300万円で買えるのに何でステップワゴンは350万するんだ。50万円値引きできるだろ!というもの。

これ、一番よくない値引き交渉です。これで最高の値引額を引き出すのは絶対に無理です。

極端なことを言えば、営業スタッフとしては『それならノア買えばいいやん。どうぞどうぞ。』ってなるんです。営業スタッフも「人」なので、あまりにも無茶な要求をする相手に最高の値引額は絶対に提示しません。

ですが、あなたの気持ちは良く分かります。『定価は同じなのに、なんで乗り出し金額はステップワゴンの方が高いねん。ぼったくりやろ!値引しろ!』って言いたくなるんですよね。

この、同じ競合相手であるにもかかわらず、これだけ値段の差がある理由はあるにはあるんですが、これは車種によって変わってくるのでここでは触れません。

と、言いたいところですが、元ディーラースタッフなので、せめてノアとステップワゴンの価格差の理由くらいはお伝えしますよ!

ノアに比べてステップワゴンが高い理由は

  • ダウンサイジングターボであり、
  • 後ろのゲートは、後ろから人が乗り降りできるドアにもなり、部品点数が多く、
  • シャーシの設計が新設計かつ専用設計であり、
  • 鉄板の厚みも厚く、
  • 各パーツの品質も高いからです。

逆を言えば、ノア(ヴォクシー)は

  • 通常のエンジン(しかも設計の古い使いまわしエンジン)で、
  • ステップワゴンに比べて部品点数は少なく、
  • シャーシは前世代のものの使いまわし(骨組みは昔の車)で、
  • 鉄板の厚みは最小限で、
  • 各パーツの品質もそれなり。下まわりを覗けばすぐわかります。

なので、これだけの値段の差があります。

あくまで私が実際に見てそう判断したものであり、メーカー公表ではありません。

他にも、内装を外せば色々分かります。カプラーが住友製じゃなくてデンソー製だとか。逆にトヨタはランクル系の四駆と言われる車種はまともに作っています。手を抜いていません。ここはトヨタ強し!!

このカテゴリはトヨタでも値引き少ないですよね?だって値引きできないくらいお金かけてますから!!

じゃ、その値段の差はどんなところに出てくるのかというと、

  • 静粛性(3列目の人が1列目の人と話せる)と、
  • 気密性(車内が良く冷える。温まる。)と、
  • 酔いにくさ

に差が出てきます。

この価値にノアとの差額を見いだせる方はステップワゴンを買ってください!みたいな感じじゃないでしょうか?

だから(?)と言っていいのかどうかわかりませんが、

試乗は大切です!

上記ポイントにも注意して車選びしてくださいね。

完全に脱線してますね。話を元に戻します。

なぜ他メーカーの自動車の金額を引き合いに出してはいけないのかというと、原価と定価の幅(利益幅)はメーカーや車種によって異なるからです。よって、値引限界額はメーカーによって変わってきます。

え?そんなの分かっている上でわざと無茶な要求して、その半分ぐらいの値引きのところで落とし込もうとしてる魂胆ですか?そうですか。

非常に言いにくいのですが、

その交渉をするのは、早すぎです。まだです。

あと、値引額が無茶すぎるのではさすがに営業スタッフもお客様のそのような考えを見抜きます。

要はそういう無茶な要求をして、営業スタッフから、『〜万円までなら値引きできるんですけどねえ…。』という言葉を引き出したいんじゃないですか?

たとえその〜万円という言葉を引き出せたとしても、お客様がそういう風に考えているのを分かった上で営業スタッフは騙されたふりをして言っているだけだったりするわけなんですよ。ごめんなさい。

はっきりお伝えするのならば、ステップワゴンで50万円という値引額は相場からかけ離れすぎた値引額だということです。この相場を知らずに商談を進めるというのは営業スタッフにナメられるのでオススメできません。

相場も知らない相手に真剣に向き合おうとする営業スタッフはいないんですよ。営業スタッフもそこまでバカじゃないんです。(バカっぽく演じてる人はいます。)

では、原価と定価の幅(利益幅)はメーカーや車種によって異なる話に戻ります。

例えば、原価200万円で定価300万円の車『A』と、原価250万円で定価300万円の車『B』では、当然限界の値引きできる額が違いますよね。

仮に利益が1万円で良いとするなら『A』という車は99万円値引きが可能です。しかし、『B』という車は49万円しか値引きができません。

でも、みなさんとしては原価を知らないから納得できないですよね?『他のメーカーは99万円も値引きしてくれたのに、あなたのお店は49万円しか値引きしてくれないのか!』って。

ですが、原価はお伝えできないわけで。

ここでお伝えしたいのは、

  • 同じ定価でも、メーカーや車種によって原価は違うので値引きできる金額も変わる。ということと、
  • みなさんが原価を知っていても営業に値引額を増やさせることは不可能

という2点です。

じゃあ、同じ車種なら原価同じだから違うお店で引き合いに出して競合させてもいいんじゃないのか?と思いますよね。

これは、雑誌にそういう方法で値引き交渉するとイイ!って書いてましたよね。私も読んだことがありますよ〜。

で、その答えがこちら↓です。

3. 同じ車種でも、引き合いに出さない

やってもほとんど意味がありません。ごめんなさい。

具体的に言います。

『A』という店舗でノアは50万円値引きしてくれたけど、あなたのお店『B』はノアを何円値引きしてくれるわけ?というものですよね。

これも根本的には最初の話と同じです。営業スタッフは『それならAというお店で買ったらええやん。はい、さよなら。』で終わります。

要は、それ以上の金額を提示してもそこで決まらないのを分かっているからです。それともう一つ。その値引額を証明するものが何もないからです。

仮に『B』というお店が、それなら55万円値引きできるとお伝えした場合、お客様はもう一度『A』というお店に行き、『B』というお店では55万円値引きしてくれた。『A』ではいくらにしてくれるんだ?ということになるのを営業スタッフは知っています。というか経験済みです。多いんですよね。このやり方。

当然、営業スタッフに嫌われる交渉術(と呼べるものでもありませんけどね)ですので、最高の値引額を提示させるのは難しいでしょう。

そしてこういうお客様は営業スタッフだけではなく、お店としても非常に嫌います。なぜなら、どのような結果になるにしろ、競合するお店との関係が悪くなるからです。(あなたにとってはただの値引き交渉術かもしれませんが、実は裏ではかなり大きな事態に発展しています。)

この方法を使って、値引額の多い店で買うと言って本人はお店同士を競合させてるつもりですが、残念ながら出来レースに終わります。

きちんと相手側の見積書を持って来た場合は、そちらのお店(違う会社でも)と連携を取り、競合しているように見せかけて、お店としての力が強い方に成約させます。

つまり、値引額ではなく権力の強い方なので、いろんなお店を引き合いに出した時点でそれ以上の値引額は期待できません。値引きが増えたとしても、それはただ、演出として値引額を増やしているにすぎません。(限界の値引き額には程遠い。)

じゃあ、どうすればいいのでしょうか?やっとノウハウらしいことが出てきます(笑)

4. まず、車をここで買う。と約束してあげてください

営業スタッフの本音として、とにかく頑張ったあげく、いつの間にか他のお店で買われているのが一番困ります。今までの時間は何だったんだと。

ですので、営業スタッフは基本的に新規顧客に対してはあまり良い対応をしません。理由は新規の顧客は既納客(すでに車を購入していただいているお客様のこと)よりも裏切られる確率が高いからです。

そうならないために。営業スタッフがあなたに一生懸命になってもらうために、最初にここで車を買う。というのを約束してあげてください。

え?そうすると、もう買ってくれるからって安心して、足元みて値引額減らしてくるんじゃないの。って?普通はそう思いますよね。

それが心配ないんです。

そもそも、買うかどうか分からないお客様に営業スタッフは本気の値引額を絶対に提示しないからです。

みなさんの目的は営業スタッフに本気になってもらい、最高の値引額を提示してもらうためですよね?

ですからその為に『車をここで買う。もちろん他のお店には行かないから、きちんと話をしたい。ただ、値段が納得できなかったら買わないよ。』と伝えて、営業スタッフの本気スイッチを入れてあげてください。

営業スタッフの本気スイッチが入ってから初めて本当の商談がスタートです。

多くの方が、営業スタッフは本気になっていないのに、どうでもいい駆け引きに時間を使っています。駆け引きは、まず営業スタッフを本気にさせてから行いましょう。

5、何回目の商談で決めるのが最高の値引額提示になるのか?

ほとんどの場合、回数が少なければ少ないほど良いです。多くても商談は3回以内に済ませましょう。

一般的には、買いそうな雰囲気を出しておいて、粘れば粘っただけ値引額が増えると思っているお客様がいらっしゃいますが、全く逆です。粘っても増えません。

粘っていると営業スタッフから、『あともう少し安くしますから買ってくれませんか?』と提案が来ると思ってるんですよね?あり得ません。時間と労力の無駄です。

もし仮にその行動を取ってきたとしても、そこで最高の値引額が提示される事は絶対にありません。

4項の中でお伝えした通り、まず営業スタッフが本気になってくれていない事には最高の値引額は提示してくれません。買うかどうかはっきり分からないお客様に営業スタッフは本気になりません。営業スタッフが本気な事。これが大前提です。

商談回数が増えれば増えるほど、営業スタッフはあなたに一生懸命ではなくなります。買ってくれると思わなくなります。商談回数と営業スタッフのあなたに対する本気度は反比例します。

鉄は熱いうちに打て。

営業スタッフも「人」ですから、1日で成約が取れたら良いなと思っています。
あなたが営業スタッフならばどうですか?1日で決まったらいいなって思うでしょう?その為には、成約をもらえそうな相手に対して出し惜しみする事は絶対にしません。

本気になった営業スタッフは一気に成約を取るために、通常の値引き以上の値引きをする場合は多々あります。

ここのタイミングを見極められるようにしましょう。チャンスは一度です。

でも、安心してください。これからの話にその見極め方、引き出し方が書いてあります。

まとめます。

営業スタッフが本気であることを確認した上で、商談回数は、多くても3回まで。営業スタッフが決めにきたタイミングを見極められるようになりましょう。

6、最高の値引額を引き出しやすい月は?

最初にもお伝えしましたが、決算期だから安い。というのは半分本当で半分違います。その半分の理由をお伝えします。

そのお店なりメーカーの、ノルマがその月はまだ到達できていないが、もう少しで到達できそうな月。が最高の値引額を出せる月であり、タイミングです。
ですので、その月が3月なら3月ですし、それが他の月なら他の月です。
これが、決算期だから安いというのは半分本当で、半分違う理由です。

特に数ヶ月間お店のノルマが達成できていなくて今月はなんとかしないといけない。と店舗に危機感が芽生えているタイミングが一番簡単に最高の値引額を引き出せます。

また、変化球的なタイミングとして、全く売れていない月も最高の値引額を引き出せるタイミングです。

ダメなタイミングは、お店としてのノルマが達成できており、売り上げが伸びている月です。売れているときはあまり値引きをしてくれません。これも3月が決算期だから安いという訳ではない理由の一つです。

値引き増減の流れとすると、ノルマを達成するまでは値引きは大きく、ノルマを達成してしまうとその月の値引きは渋いです。つまり、そのタイミングを見極めれば良いのです。

とはいえ、その目線はお店側の目線で、お客様からすればノルマを達成できているか否かは分かりにくいですよね?

それを調べる方法はいくつかあります。一番簡単なのは、その店舗の営業スタッフに聞いてみる事です。

『今月お店のノルマは達成できそうなの?』で大丈夫です。
営業スタッフ本人のノルマじゃなくて、お店の。です。

ただ、この方法はある程度知った相手でないとできませんよね。

全く初対面でそんな話をしてきたところで、営業スタッフとしては『は?』という感じでしょう。『何様だこいつ。』となり、ヘタすると今後まともに取り合ってくれなくなるかもしれません。

初めて行くお店でそこのスタッフを誰も分からない場合は、いつがノルマを達成できそうな月かどうかを把握する事は難しいでしょう。

その代わりに、確実に売れない月に行けば最高の値引額を引き出しやすくなります。

その月は、ズバリ7、8月です。理由をお伝えします。
その月が最も貯金がなくなる月だからです。

貯金とはどういうことかというと、前の月に成約してもらっているが、まだ登録や納車をしていない車がある状態。これを業界では『貯金』と呼んでいます。いわゆる未売上車の事です。

で、7、8月はこの貯金が底をつく月として業界では常識になっています。

ここで、ちょっと業界の話をしておきたいのですが、

自動車は納車をして初めて経理上で売り上げを入力できます。つまり成約してもらっただけでは経理上の売り上げにはならないわけです。
という事は、いくらたくさん契約を取ってきたとしても、納車が何ヶ月も先だとお店の収益になりません。仮にどの営業スタッフもそのような成績の状態な場合、お店としては赤字の危険性もでてきます。そうなると、すぐ納車できる車なら、最高の値引額を提示してもらうことが可能です。

しかし、会社の収益情報をお客様が知り得る事は難しいので、これはかなりのレアケースです。ですが、VIP客の場合、営業スタッフからこういった提案が行われる事はあります。そのタイミングとあなたが車を欲しいというタイミングや車種が合えば、間違いなく最高の買い物ができるでしょう。

また、そのタイミングには2種類あることもお伝えしておきます。
まずは、お伝えした通り収益的に赤字になりそうな場合。
これは、収益のノルマが達成できていない場合。と言えます。

もう一つは、登録台数のノルマが達成できていない場合。
自動車業界では、大きくはこの2つのノルマが店舗には課せられます。

この登録台数のノルマについてもう少し詳しくお伝えしますが、毎月のノルマが達成できないと分かると、その店舗自身が新車を登録してノルマを達成させます。
いわゆる『自爆』です。スズキの展示場を見てもらうと分かりやすいのですが、展示してある車にナンバーがついてますよね?あれはそういうことです。

いつだったか、スズキの軽は登録台数日本一なんて言っていたと思います。それは、自社登録の『自爆』台数込みの作り上げられた数字です。評価されて売れているかどうかではありません。騙されないようにしましょう。もちろんワゴンRやハスラーが良い車である事は事実ですが、本当の評価以上に登録された。と思っていいと思います。

話は逸れましたが、結局自社登録するくらいなら、限界の値引きをしてでも買ってもらった方が、お店としては得なのです。

まとめます。

7〜8月が1年で最も納車台数が少ない、登録台数が読めない時期で、お店側としては、最高の値引額を提示しても買ってほしい月でもあります。初めてのディーラーで最高の値引額を求めるのなら、この2ヶ月間を狙いましょう。だいたい上手くいきます。

余談ですが、この『未売り』いわゆる貯金がなくなる流れについてお伝えします。
知らなくてもいい人は読み飛ばしてもらって構いません。

まず、3月に自動車が売れるのは間違いありません。理由としては、3月が決算期で安いという理由と、新卒の社会人が車を必要とするタイミングだからです。
ここで、お店側はある程度の貯金がたまります。多くの納車が4月や、場合によっては5月にずれ込むのです。

逆にそのおかげで、お店は毎年4月〜5月は初期の段階でお店の経営状況が読めるので、4〜5月に関しては、無理に成約してもらう必要性もそれほどなく(つまり値引きが厳しい)また、納期がかかる車の販売も行えるようになり、より値引きが渋くなります。

6月は4〜5月の間に納期がかかるけど成約に至った車の納車がある為、お店の経営状態はまだ心配ありません。しかし、その貯金がちょうど6月で終わります。よって、7〜8月は赤字にならないためにも、とにかく車を納車まで持っていきたい月になるので、営業スタッフも早期に決着をつけたい為、最高の値引額を引き出しやすい月であるのです。

蛇足ですが、9月は半期決算なので割と車は売れます。10月11月は9月の成約の惰性でなんとかなります。4月5月と同じ流れですね。そして12月から翌3月までは新卒の自動車需要と決算期の為、車が売れます。

7〜8月は貯金がなくなる月という根拠は以上です。

7、月の中にも最高の値引額を引き出しやすい日、曜日はあるのか?

あります。

これも経営状態や登録ノルマによって変わってきますが、多くの場合、第3週の日曜日、月の中に3連休があれば、その最終日が最高の値引額を引き出しやすい曜日です。

逆を言えば、平日は最高の値引額を引き出しにくいです。

会社自体が平日は営業活動し、土日に結果を出す。という流れになっている為、お店も営業スタッフも結果を出したい日は、日曜日(3連休ならその最終日)なんです。土曜日は、次の日もあるという理由で、切羽詰まっていません。よって土曜日に最高の値引額というのも難しいでしょう。

第3週の日曜日。ということを書いた理由をお伝えします。

第3週の日曜日は、もしここで成約できれば当月登録、当月納車が読めるギリギリの曜日だからです。お店にとってもっとも嬉しい言葉は、『当月登録、当月納車』です。収益見通しも、登録ノルマも両方達成に近づきますから。

ですので、その2つの事がギリギリできるタイミングで買いたいと伝えれば、お店側から限界の値引額を引き出す事は割と簡単です。

ただ、このワードはこちらからは出さないようにしてください。探りをいれる方法とすれば、車種、グレード、色を決めておいて、『このモデルの在庫はありますか?』でオッケーです。

これだけでも、営業の本気レベルがもう一段階アガります。

経験上、車種やグレード、ましてや色まで指定してくるお客様はカタいです。すでに車種が決まってるのであとは値段だけ。というのが見えるのです。当然営業スタッフの本気レベルは上がります。

しかし、いきなりこういうのを伝えるのは得策ではないので、状況を確認してから行いましょう。最終項に具体的な流れを示しています。

ちなみに第1日曜日は場合によっては狙い目です。月初の最初の土日、お店としては、ここで幸先良いスタートを切りたい。そのために1台ほしい。というのはお店も営業スタッフも考えています。営業スタッフの成績は前月いくら成績が良くても翌月は0台からのスタートです。ですので何としてもまずは1台目を求めにいきます。お客様としては、そこを狙うのです。

ただ、この第1週目は注意が必要です。理由は、クセのある営業スタッフの場合、前月の成約を隠し持っていて、わざと翌月1台目の成約にする場合があります。このような営業スタッフに当たった場合は、最高の値引額は引き出しにくいでしょう。要領のいいベテラン営業スタッフがこのタイプです。

また、3連休での最終日が狙い目というのは、当然3連休での結果を会社としては求めてきますので、店舗としてもなんとか数字を出さなければいけません。
しかし、3連休で自動車を買おうという人はそこまで多くありません。
その、会社が思っている動きと、実際のお客様の動きにズレがあるので、数字は上がりにくく、お客様とすればそこを狙えばいいのです。

まとめます。

月の中で、最高の値引額を引き出しやすい曜日は、第3日曜日である。
営業スタッフにより本気になってもらうワードとして、車種グレード色を決めて『在庫ありますか?』でより具体性を持たせてさらに本気になってもらう。
ただし、そのタイミングに注意。

8、同じメーカーでも店舗によって値引きできる額は違うのか?

違います。

店舗というよりは、同じメーカーでも会社によって違います。
結論を言ってしまうと、メーカー100%直資会社(メーカー直資)とそうでない会社(名前だけ借りている、いわゆるフランチャイズ)では、メーカー直資ではない会社の店舗の方が、最高の値引額を引き出しやすいです。

とはいえ、メーカー直資の店舗でも、最高の値引額を引き出すのは難易度が高いですが不可能ではありません。

ちなみに店舗の区分けについて具体的に言えば、

トヨタ系列でいうと、
〇〇トヨタ
ネッツトヨタ〇〇
トヨペット〇〇
は、違う会社である場合がほとんどなので、同じ車種でもそれぞれ値引額が異なります。余談ですが、トヨタ系列は基本(ほぼ9割)フランチャイズです。メーカー直資の会社はほとんどありません。

ホンダ系列でいうと、
ホンダカーズ〇〇、〜店
の、〇〇が違う名前だと違う会社です。
以前は、クリオ、ベルノ、プリモと言ってメーカー直資の会社か否かが分かりやすかったのですが、名前が統一されたおかげで分かりにくくなってしまいました。
元『プリモ店』が、フランチャイズ系の会社です。どちらかと言えばこちらの方が最高の値引額を引き出しやすいでしょう。接客対応の質は問わないのであれば。

どのメーカーもそうですが、同じ会社である場合、どこかの店舗でアンケートをすると、その会社内で情報を共有されてしまいますので注意してください。最近はナンバーを自動で判別するシステムを導入している会社も多くなってきており、アンケートを書いていなくとも、誰というのは分かりませんが、このナンバーの車、あの店舗に来ていた車だ。というのは共有されるようになっています。

ちなみにアンケートを拒否する。というのは買う気がない、と見なされます。印象も悪く映るのであまりオススメしません。

何も計画せずに見に行きたいだけならそれも良いのですが、限界の値引きを引き出すための下調べの場合、アンケートを取らないで印象良く済む方法としては、最初に営業スタッフに、まだ決めるわけではないが、この車のここが気になるので実車を見たい。とだけ告げてください。そして、テーブルに座る事なく帰るのが良いでしょう。

まとめます。
違う会社であれば、同じ車種でも値引きできる金額に差はある。
メーカー直資の店舗の場合、限界の値引額を引き出すのは難易度が高い。です。

9、スタッフによって値引きできる額は違うのか?

もちろんです。

極端なことを言えば、決裁権を持っている人物と親しい間柄の営業スタッフは多くの値引きをしても許される傾向にありますから、そう言う人に当たれば、最高の値引額を引き出しやすいです。
ですので、できればそういう人物が担当になってもらうのが良いでしょう。これは、役職からでは判断できません。
見極めは難しいですが、方法としては『目が生きている』方を選んでください。
こちらの言うことをハイハイと聞いてくれるからと言って、目が死んでいるスタッフやパシリのような営業スタッフを選んでしまうと最高の値引額を引き出すのは難しいでしょう。

お客様としては、ハイハイ言う事を聞いてくれる営業スタッフの方が気持ちいいとは思いますが、値引き額とはまた別です。

ですが、どんな営業スタッフも本気スイッチを入れてあげさえすれば、こちらの言葉の持っていき方次第で最高の値引額を出す事は可能です。

どちらにしても、こちらの気持ちだけだったり、営業スタッフの気持ちだけでは最高の値引額を引き出すのは難しいことを理解しておいてください。

10、新型車が出たタイミングで新型車の大幅値引きは可能か?

基本不可能です。

但し、その店舗がどうしてもその車種の数字が欲しい場合は可能性があります。値引額を増やしてその数字が取れるのであれば、かなりの値引きをしてでも数字を作りに行く事はあります。分かりやすく言うと、出たばかりの新型ハイトワゴン系軽自動車で10万円を超える値引額を引き出す。と言ったことが可能であると言うことです。
というわけで、今までの流れから、会社側の都合を上手く利用すれば決算期に限らず最高の値引額を引き出せることをご理解いただけたと思います。

これは逆に言えば、こちらがいくら上手く伝えたところで、結局最高の値引額を引き出すには会社側の都合次第であると言うことを表しています。
ですので、こちら側から会社の状態をあらかじめ予想できるタイミングを狙って行くわけです。7〜8月の第3日曜日に具体的な車種で在庫があるかを確認する。と言った感じです。

11、納期がかかる車の値引き術

納期がかかる車の場合、最高の値引額を引き出すのは難しいでしょう。

店舗としては、成約してから登録台数がすぐ増えるわけでもなく、すぐ収益化することもできないため、あまり値引きしたがりません。
こう言った場合、最高の値引額を引き出すのはなかなか難易度が高いですが不可能ではありません。
いままでの流れをしっかりと理解していただいている方はもうお分かりいただけると思いますが、これも、店舗として成約件数ノルマが足りていなくて困っている場合、最高の値引額を引き出す事は可能です。

12、契約までの道筋の立て方をお伝えします。

まず、お店に行く前に車種、グレード、色、オプションを確定させてください。

カタログが欲しい場合、できればWEB請求をしてください。カタログだけもらいに言った場合でも、ナンバー認識システムでしっかり履歴を取られている場合があります。

次に、値引きを含めない大体の値段を出します。WEB見積もりである程度の値段は出せます。そこから、『いくらの値引きをしてもらえれば決めるか?』を確定させてください。乗り出し価格がいくらになったら決めるか?ではありません。

相場が分かりませんか?ご安心ください。そんな方のために最終項に具体的な目安の値引額を書いています。

あと、注意することとして、オプション用品がいくら増えたところで、車両本体の値引額が増えるわけではありません。たとえば、最高30万円の値引きができる車があったとして、乗り出し価格が300万円でもオプション用品がたくさんついて400万円だったとしても、値引は最高30万円しかできない。と言うことです。

え?以前、オプションをたくさんつけてくれてるからって、さらに値引きしてくれたよって?はい。それが、セールストークです。実は関係ありません。

契約までの道筋の立て方に戻ります。

この値引額であれば決める。と言うのが確定したのち、印鑑と前受金、できれば10万円ほど持ってディーラーに向かいます。印鑑と、前受金は営業スタッフに本気スイッチを入れるための道具です。こちら側も本気なんだと言うのを言葉以上に分かりやすく伝えられます。

店舗についたのち、最初に対応してくれた営業があなたの担当になります。ここで、気に入らない場合は、はっきりと伝えましょう。
『あなたはすごく良くしてくれて、素敵な営業スタッフである事は分かっているんですが、もしここで車を買った場合、今後長いおつきあいになると思うので、できればこう言った感じ(具体的に伝えてください。経験長いとか、役職のある人とか、柔らかい感じの人とか。)の営業スタッフを紹介してもらえませんか?』と勇気を持って言いましょう。

担当営業って、お客様と相性が合う合わないではなくて、最初に対応した人が担当するっていう暗黙のルールがあります。しかし、お客様にとって相性のよくない営業スタッフといつまでもお付き合いするのはやめたほうがいいです。トラブルの元です。これは、今後のあなたのカーライフをはじめとする、普段の生活までおびやかしかねないので、マジでやめましょう。

また、その場合、営業スタッフに直接言うのは気の毒なのでという理由からお店を変えることもオススメしません。他の店舗に行ったとしても同じ会社の場合は、その連絡が最初に行った会社に入り、担当営業は一番最初に対応したスタッフになります。これはどっちみち気を悪くします。それなら正直に伝えてあげたほうがいいです。そうすれば、その後も良好な関係が保てます。

営業スタッフが決まれば、いよいよ営業スタッフの本気スイッチを押しにかかります。ある程度話を聞いて、この人なら良いな。と思ったら、こう伝えてください。

『最初は他の車と比較して選ぼうと思っていたんですが、〜さんから車を買います(買おうと思う。ではダメです。)ので、もう少し具体的な話をさせてもらっていいですか?』と。

たいていの営業スタッフはこれで本気スイッチが入ります。ここで、相手からどういった話ですか?と聞いてきたら、さらに畳み掛けます。

『実は、買いたいグレードや、色、オプションをもう決めてきてるんです。ただ、〜さんから見て、これはこうしたほうが良いとか、今ならこんなキャンペーンがあるとか、アドバイスがあれば教えて欲しいですし、値段さえ折り合いがつけば、今日契約しても良いと思っています。そのために今日は印鑑も、前受け金も持ってきてます。』と告げて、印鑑と前受金をさりげなく見せても良いでしょう。

決して『どや。』って感じの態度は取らないようにしてください。営業スタッフに見抜かれるので。

この後、営業スタッフは結構勝負した値引額を提示してくるでしょう。
金額はともかく、なぜその値引額にしたのか。アドバイスはどんなアドバイスなのか。その思いを最後まで聞いてあげてください。

その後で、まず、自分の求めていた値引額とどれくらい離れているか見直します。
最終項にある値段と比較して、あまりにかけ離れている場合、(具体的にはその額の半分くらいの額)その場合は、残念ですがあなたはその営業スタッフにナメられているか、決裁権を持っている人間に対してあまり強く訴えることができない営業スタッフです。ですので、その場合はそれ以上の値引きの見込みがありませんから、はっきりと交渉決裂の意志を伝えましょう。ここで悩んでいては時間の無駄です。言い方はこんな感じです。

『正直この金額では決められないので、申し訳ありませんが他のお店に行って、他の人に相談させてもらっても良いですか?』と聞いてください。この場合、絶対に疑問系で終わらせてください。

『良いですよ。』ともし言われたのなら、その表情を見てください。堂々としている場合、まだ値引額を残しています。と同時に、その営業スタッフはあなたとは相性が良くないので、逆にラッキー。と思っています。

表情が暗い場合、決裁権を持っている相手とその営業スタッフはあまり良好な関係ではありません。どちらにせよこの店舗は諦めましょう。

『ちょっと待ってもらえますか?』と食い下がってきたのなら、その話を聞いてあげましょう。一見無駄な時間に思えますが、このタイミングの営業スタッフの話を聞いてあげる事は最高の値引きを引き出す上で重要なポイントになります。営業スタッフの本気度が上がりやすいので。

その話を聞いた上で、あなたが納得できればこう問いかけます。
『では、この車種、グレード、色、この条件で、〜円の値引きをしてくれるなら、(乗り出し価格〇〇円なら)今ここで契約します。印鑑もあります。前受金も持ってきています。(これはもう一度わざと言ってください。)もちろん全額支払えるお金はありますから当月登録、当月納車してもらっても構いません。どうでしょうか?』

ここで営業スタッフのやる気は最高に達します。その熱い想いを決裁権のある人物にぶつけるモチベーションをあなたが作ってあげるのです。値段次第で今日結果が出るんだと分かるように伝えてあげればいいのです。

決裁権のある人物も、この金額にすれば当月登録、当月納車の案件が今すぐ手に入るとあれば、よっぽど無茶な金額でなければ決済を認めます。その時にきちんと相場を理解した上でギリギリの金額を提案してください。ギリギリを超えるのはダメです、冒頭にありましたが、無茶な数字を伝えて、その間で落とし込むという商談は通用しません。具体的な、かつギリギリの値段が一番効果的です。

以上が一連の流れになりますが、

これは、値引き値引きっていう商談でしたでしょうか。

粘りに粘るしんどい交渉術でもなく、
営業スタッフに嫌われる事なく、
スマートに最高の値引き額を引き出せる
交渉術だったはずです。

時間の制約上翌日に持ち越し。という場合も考えられますので、日曜日1日で決めに行くよりも、担当と相性が良くなかった場合を想定して、第3土曜日の昼から動き出し、店舗、担当者を確定し、日曜日に本格的な商談。という流れがいいでしょう。

商談はスピードが命です。最後まで一気に行きましょう。迷っていると足元をすくわれます。限界の値引き提示のチャンスは一回きりです。頑張ってください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

この記事が、新しい自動車との出会いのお役に立てれば幸いです。

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眞鍋雄次
元ホンダディーラー勤務(13年)
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